韓国、投票用紙不足に抗議長期化=陰謀論者も参戦、政権苦心



【ソウル時事】3日投票の韓国統一地方選で投票用紙が不足した事態への抗議活動が長期化している。捜査当局が中央選挙管理委員会への捜査を進めるが、再選挙を求める声も上がる。「参政権の侵害」と憤る学生から不正選挙陰謀論者まで、抗議の主体は幅広く、政府は対応に苦慮している。

選管によると、ソウルを中心に少なくとも約90カ所の投票所で投票用紙不足が発生。追加の投票用紙が来るまで待たされ、投票せずに帰ってしまった人も少なくなかったとされる。選管は、多数の投票用紙が余ると不正選挙の疑いが生じかねないなどの理由で、印刷枚数を減らしたと説明している。

検察・警察による捜査本部は11日、公選法違反などの疑いで選管を家宅捜索。選挙当時の選管委員長らを出国禁止とした。

公正性に敏感な若者を中心に抗議の声が広がり、10日にはソウル大など名門校を含む全国18大学の学生会が「真相究明と責任者処罰」を求める声明を発表。世論調査機関「韓国ギャラップ」が12日に発表した調査で、再選挙に賛成が20代以下では67%、30代では62%に上った。

一方、ソウルの抗議デモ会場では15日、韓国や米国の国旗がはためく中、主に中高年の参加者が「不正選挙!再選挙!開票やり直し!」と連呼。会場内には「選挙管理の最終責任者は李在明(大統領)だ」といった貼り紙もあり、参加者の多くは保守支持層のもようだ。さらに、韓国の選挙は中国など外部勢力が操作しているといった陰謀論を唱える極右ユーチューバーらの参加も伝えられている。

統一地方選後、投票用紙不足問題も影響し、各世論調査で李氏の支持率は軒並み下落。李氏としては、政権批判に飛び火するのは避けたいところだ。再選挙は非現実的だが、若者の声をむげにもできない。李氏は14日、「国民の正当な問題提起を全て受け入れる」と表明。同時に、「これを悪用し、選挙結果は捏造(ねつぞう)などと不正選挙論を広めるのは反社会的行為だ」と訴えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕韓国統一地方選での投票用紙不足問題を巡る抗議デモ=15日、ソウル

2026年06月17日 08時02分


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