
【ベルリン時事】熱波による歴史的な渇水に見舞われた中東欧の大河ドナウ川で、川底に沈んでいたマンモスの骨やナチス・ドイツの軍艦など「遺物」が露出し話題となっている。欧州メディアは「異様に低い水位が驚きをもたらしている」と伝えた。
ドナウ川はドイツ南部を源流に計10カ国を通って黒海に注ぐ国際河川。今年欧州を襲った猛烈な熱波で水位が下がり続け、ハンガリーでは今月に入って一時10センチを下回るなど過去最低を記録した。
こうした中、ブルガリア北部ルセ近郊では7月下旬、干上がった川から氷河期のマンモスの骨が発見された。国営通信によると、住民が「珍しい骨がある」と通報し、地元博物館がケナガマンモスの牙や顎、肩やあばらの骨の特徴を持つと確認した。同一とみられる個体の骨がまとまって見つかることは珍しく、研究者を喜ばせているという。
第2次大戦中に沈んだナチスの軍艦の残骸が姿を現したのはセルビア東部。1944年に敵艦隊の進路をふさぐために自軍の手で沈められた。80年以上たった現在も航行の妨げになっているといい、独放送局NTVは「当時の計画が今もなお実行されている」と伝えた。
流域一帯では水の確保が困難になり、経済や生活への影響が広がっている。エネルギー不足に直面しているルーマニアでは、ドナウ川から取水している原発の冷却水を確保するため、軍が川底を爆破して流水量を増やす強硬策に出ている。
【時事通信社】
〔写真説明〕水位が低下したドナウ川=7月31日、ハンガリー・パクシュ近郊(AFP時事)
〔写真説明〕ドナウ川で見つかったマンモスの一部を調査する研究者=7月30日公開、ブルガリア北部リャホボ(ルセ地域歴史博物館提供・AFP時事)
〔写真説明〕ドナウ川の水位低下で露出した第2次大戦中に沈んだナチス・ドイツの軍艦=7月30日、セルビア東部プラホボ(ロイター時事)
2026年08月05日 07時02分