
【ワシントン、カイロ時事】米中央軍は29日、イランによるヨルダン駐留米軍基地への弾道ミサイル攻撃に対して、「強力な報復」を行ったと発表した。イランに対する攻撃は23日以来6日ぶり。トランプ米大統領は、交渉の機会を与えるためとして攻撃中止を命じていた。一時的に停止していた攻撃の応酬に逆戻りする恐れがある。
トランプ氏はこれに先立ち「激しくたたくことになる」と警告していた。中央軍によると、ミサイルや無人機の関連施設など精鋭軍事組織「革命防衛隊」に関係する標的数十カ所を攻撃した。中央軍は「イランや親イラン勢力が、米軍や商船、湾岸諸国に与える脅威をさらに低下させるのが狙い」としている。
イランメディアによると、ペルシャ湾のケシム島の住宅地にミサイルが着弾した。南部バンダルアバスなどでも爆発音が聞こえたという。革命防衛隊は30日、米軍の攻撃で3人が死亡したと明らかにした。
トランプ政権は、経済面でも圧力を強めている。29日には原油輸送の要衝ホルムズ海峡の航行時の「保険」購入を強要しているなどとしてイランの保険会社「ペルシャ湾海上保険」など2団体を制裁対象に指定。イラン産原油の運搬に関わる船舶会社8社も同時に指定した。
エジプト当局によると、地中海に面した同国北部ダミエッタの港で29日、無人機による攻撃があり、米国系企業が所有する天然ガス貯蔵船を含む商船2隻が炎上した。死傷者は出ていない。攻撃主体は不明だが、2月末に米イスラエルが対イラン軍事作戦を開始して以降、エジプトが無人機攻撃の対象となったのは初めて。
【時事通信社】
〔写真説明〕トランプ米大統領=29日、ワシントン(EPA時事)
〔写真説明〕地中海に面したエジプト北部ダミエッタの港=2021年5月撮影(AFP時事)
2026年07月30日 20時56分