自民「政治とカネ」再燃警戒=「裏金」初入閣、野党追及へ―高市政権



自民党派閥の裏金事件で処分を受けた衆院議員2人が初めて入閣し、10月5日召集予定の臨時国会では「政治とカネ」の問題が改めて論点の一つとなりそうだ。説明が尽くされたとは言い難く、野党は高市早苗首相の任命責任も含めて追及する構え。自民内には問題が再燃し、来年春の統一地方選に影響を与えるとの警戒感も出ている。

先の内閣改造で入閣したのは旧安倍派の簗和生農林水産相と関芳弘文部科学相。簗氏は政治資金収支報告書に1746万円の不記載があり、党の役職停止6カ月の処分を受けた。関氏の不記載額は836万円で戒告処分となった。いずれも処分後の2024年と26年の衆院選で当選し、党内では「みそぎは済んだ」との見方もある。

ただ、簗氏は24年12月の衆院政治倫理審査会で、政治資金パーティー収入の還流再開の経緯について「正確な記憶はない」など曖昧な答弁に終始。派閥関係者から「説明責任を十分に果たしていない」と指摘されている。一方、関氏は安倍晋三元首相に還流廃止を訴えたと明らかにしていた。

2閣僚について、自民の梶山弘志総務会長は25日の記者会見で「国会で自分の立場を説明していくことだ」と指摘。立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長は記者団に「これまで以上に説明責任を果たす必要がある」と述べ、国会でただす方針を示した。

高い水準を維持する内閣支持率を踏まえ、自民国対幹部は「裏金問題への有権者の関心は低い」と言い切った。裏金事件に関与した未入閣議員は「私たちも続くことができる」と将来の入閣を期待する。首相にとっては、来年秋の自民総裁選での再選に向け、党内最大勢力だった旧安倍派出身議員の支持を固める狙いもありそうだ。

首相は昨年の総裁選で地方議員を中心とした党員票の強さを誇った。福岡県議会の金銭授受疑惑を巡る混乱が続く中、裏金問題に再び注目が集まれば統一地方選で自民に逆風となる可能性もある。党関係者は「地方選で議席を減らせば首相の求心力に直結する」と懸念する。

◇中道の対応も焦点

中道改革連合の出身者でつくる衆院統一会派「中道」の後藤祐一国対委員長は25日、2閣僚について「きちんと説明し、国民が納得できるかだ」と強調した。ただ、同党は事実上解体したにもかかわらず、政党交付金約11億円を受け取ることに世論の厳しい目が向けられている。中道がどこまで政権を厳しく追及できるかも焦点となる。

【時事通信社】 〔写真説明〕首相官邸に入る簗和生農林水産相=18日、東京・永田町 〔写真説明〕首相官邸に入る関芳弘文部科学相=18日、東京・永田町

2026年09月27日 07時02分


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