ふるさと納税、消える返礼品も?=加工品ルール厳格化―10月から見直し・総務省



ふるさと納税の返礼品に関するルールが10月から変わる。総務省は、別の地域から仕入れた原材料を使用している電化製品や加工食品などを返礼品にする自治体に対し、自治体内での製造・加工で生まれる「付加価値」の基準を厳格化。物価高騰で原材料の値上がりも続く中、条件をクリアできなければ返礼品メニューから姿を消す可能性もあり、加工品に力を入れてきた自治体は対応に追われている。

出身地やゆかりのある自治体を応援するという制度の趣旨にのっとり、加工などによる付加価値の金額が調達費全体の「50%超」を占めることが必要。総務省はこれまで、付加価値の算出方法を確認する程度だったが、10月1日からは付加価値額の算出と、基準を満たしていることを示す証明書の公表を義務付ける。

50%超ルールの逸脱が疑われるケースも出ている。総務省は外国産ワインを地域内のトンネルなどで熟成させた上で、返礼品として提供している自治体を調査しており、今後の対応を検討する。

同省によると、返礼品の約半数は新ルールが適用される見通し。例えばティッシュペーパーや化粧水、健康食品、電子機器などで、大手仲介サイト「ふるさとチョイス」の担当者は「区域外から調達する原材料の比率が相対的に高い品や、金額による付加価値の説明が難しい品ほど影響が大きくなる」とみる。

兵庫県のある市では、返礼品全体の4分の1程度がルール変更の対象。返礼品を納入する事業者に対し、証明書の作成要領を配布した。担当者は「事業者からは『手の内を見せる』ことに戸惑いの声もあった」としつつ、「違反して指定取り消しになっては元も子もない。ルールを守って返礼品を提供したい」と強調する。

栃木県小山市は、約680件の返礼品のうち、約460件が該当。寄付者の9割がティッシュを選ぶ。5月ごろから事業者への説明会を開くなどルール変更を周知したが、市外から仕入れる原材料価格の高騰により、条件を満たせない返礼品が複数出たという。担当者は「価格での証明になると、コストを抑えようと頑張る地元企業の努力が裏目に出る」との悩みも吐露した。

【時事通信社】 〔写真説明〕総務省=東京都千代田区

2026年09月24日 15時00分


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