
【ロンドン時事】今年のノーベル平和賞の有力候補の一人として、侵攻を続けるロシアに連れ去られた子供たちの救出に取り組むウクライナの人権団体「セーブ・ウクライナ」のミコラ・クレバ代表の名前が挙がっている。22日にロンドンで記者会見したクレバ氏は「子供たちを家族の元に帰し、希望を与えることが大切だ」と述べ、ウクライナに対する支援継続を国際社会に訴えた。
セーブ・ウクライナは2014年、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合を受けてクレバ氏が設立。22年の侵攻開始後もウクライナ南東部のロシア占領地域から連れ去られた子供たちの救出活動を続け、これまでに約1800人を取り戻した。毎年ノーベル平和賞受賞者を予想するノルウェーのオスロ国際平和研究所(PRIO)は「戦争の影響を受ける子供を守る」ための人道活動を評価し、有力候補との見方を示した。平和賞は10月9日に発表される。
クレバ氏によると、ロシアは連れ去った子供たちにウクライナ語の使用を禁じ、学校ではロシアによって「書き換えられた歴史」が教えられる。アイデンティティーを失った子供たちは「ロシア兵」になるよう洗脳され、軍事キャンプに送られるという。国際刑事裁判所(ICC)は23年、子供の連れ去りは戦争犯罪の疑いがあるとして、ロシアのプーチン大統領らに逮捕状を出している。
クレバ氏は、侵攻が長期化し、欧州などで支援疲れが出ていることに関し「支援が大きいほどより多くの子供を救い出せる」と強調。仮にノーベル平和賞を受賞できれば、「子供たちのことを忘れないよう、より広い層の人々に訴え掛ける機会を得られる。大きな助けとなる」と語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕記者会見する「セーブ・ウクライナ」のミコラ・クレバ代表(中央)=22日、ロンドン
2026年09月28日 14時33分