少子化対策、財源巡り懸念相次ぐ=自民、執行部に対応一任



自民党は2日、「こども・若者」輝く未来創造本部などの合同会議を党本部で開き、「異次元の少子化対策」の実現に向けた「こども未来戦略方針」の素案について党内審査に着手した。会議では政府が財源の柱に位置付ける社会保障費の歳出改革などに懸念が相次いだが、修正を含めた今後の対応は党執行部に一任された。

「これからの取り組みが極めて重要だ」。茂木敏充幹事長は2日の会議でこう強調。過去最低水準の1.26に落ち込んだ合計特殊出生率が発表されたのは、くしくも会議の最中だった。

少子化対策の財源について、素案は消費税の増税を否定。「徹底した歳出改革を行い、実質的に追加負担を生じさせない」と社会保障費削減による財源確保をうたった上で、社会保険料引き上げを念頭に「支援金制度」を構築すると記している。

会議では「社会保障費削減は厳しい」などと歳出改革への疑問が続出した。「消費増税を完全否定するのは反対だ」と負担増の明記を求める意見や「赤字国債を活用すべきだ」との声も上がった。

【時事通信社】 〔写真説明〕首相官邸に入る岸田文雄首相(中央)=2日午前、東京・永田町

2023年06月02日 19時46分


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