年5ミリシーベルト超え、延べ5.3万人=被ばく作業員、事故15年で―「がん」17件が労災認定・福島第1



東京電力福島第1原発事故の対応に当たった作業員のうち、厚生労働省が白血病労災認定基準の一つとする年間被ばく線量5ミリシーベルトを超えた人が今年3月末までの約15年間で延べ5万3000人余りに上ったことが分かった。東電が事故後に原子力規制委員会に提出した「放射線管理等報告書」のデータに基づき、時事通信が集計した。

厚労省によると、発症した固形がんや「血液のがん」と呼ばれる白血病などと同原発事故の被ばく作業に因果関係があるとして労災認定されたのは3月末までに計17件。同原発の廃炉完了は2041~51年とされ、今後も多数の作業員が働かざるを得ない見通しで、被ばくによる労災認定件数も増える可能性がある。

毎年度の同報告書のデータを集計すると、事故後に同原発で被ばく線量が年5ミリシーベルト超となった作業員は延べ5万3145人だった。このうち、年50ミリシーベルト超は10年度で403人、11年度205人、12年度1人で13年度以降はゼロだった。被ばくの上限値は事故前、平常時は5年間で100ミリシーベルト、1年間で50ミリシーベルトと定められていた。

被ばく線量の平均値(1人当たり)でみると、10年度が21.6ミリシーベルト。15年度4.3ミリシーベルト、20年度2.6ミリシーベルト、25年度1.7ミリシーベルトと低下傾向を示している。

労災認定17件の内訳は白血病8件、咽頭がんと甲状腺がん、肺がん、結腸がんが各2件などとなった。固形がんの労災認定基準は累積被ばく線量100ミリシーベルト以上などと定められている。厚労省によると、17件のうち少なくとも2件で作業経験者の死亡が明らかになっている。

【時事通信社】 〔写真説明〕東京電力福島第1原発で、解体が進むタンク付近を移動する作業員=2021年2月19日、福島県大熊町 〔写真説明〕東京電力福島第1原発構内を移動する全面マスク姿の作業員=2021年2月19日、福島県大熊町

2026年08月24日 07時06分


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