
沖縄県知事選(27日告示、9月13日投開票)で、自民党は12年ぶりの県政奪還を目指し、総力戦を展開する方針だ。党幹部らが続々と沖縄入りし、推薦した新人で前那覇市副市長の古謝玄太氏(42)の勝利に全力を挙げる。古謝氏が国民民主党など野党の推薦も受けていることも踏まえ「高市カラー」が出過ぎないよう配慮もしている。
「全力で古謝氏の公約実現を応援する。全部実現する」。浦添市内で開かれた20日の古謝氏の決起大会で、自民の西村康稔選対委員長が訴えた。この後、登壇した古謝氏は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題には触れず、「県民所得を倍増させる」と経済政策をアピールした。
高市早苗首相(党総裁)は4日の自民役員会で執行部に「沖縄県知事選を頼む」とてこ入れを要請。西村氏は4月以降、6回にわたり沖縄入りし、県連幹部や支援団体との打ち合わせを重ねている。
小林鷹之政調会長は24~25日の日程で地元企業を回り、萩生田光一幹事長代行も近く現地入りする。党本部は21日、所属国会議員に対し、沖縄在住者の支持者名簿の提供を求める文書を出した。
前回の2022年知事選では、主要野党が加わる政治勢力「オール沖縄」の支援を受けた現職の玉城デニー知事(66)に自民は敗北。今回、中道改革連合は自主投票を決め、公明党は古謝氏を県本部推薦とした。玉城氏は高い知名度を誇るが、辺野古沖の「平和学習」で女子高校生が死亡した事故で批判も招いた。自民重鎮は「互角に戦える」とみている。
古謝陣営は政党色を薄め、幅広い層から支持を集める戦略を取る。自民幹部は業界団体などを回る活動が中心。保守色が強い高市政権のカラーを強めれば、公明票が離れかねないためだ。
一方、自民内には「政党色を出さないやり方では勝てない」(関係者)と異論もある。古謝氏を推す自民、日本維新の会、国民民主、参政党などの政党幹部が沖縄でそろって支持を訴えるよう求めた。
首相が選挙期間中に沖縄入りするかどうかも焦点となる。首相は石川県知事選(3月8日投開票)の応援で現地入りしたが、支援候補は敗北した。自民幹部は「石川に続いて負ければ首相の求心力が低下する」と否定的だ。
【時事通信社】
〔写真説明〕沖縄全戦没者追悼式で献花を終えた高市早苗首相=6月23日、沖縄県糸満市の平和祈念公園
2026年08月23日 07時05分