スズキは16日、同社初の電気自動車(EV)「eビターラ」を国内で来年1月16日に発売すると発表した。価格は399万3000円からで、補助金を使えば312万3000円からとなる。EVで後発組のスズキは、2030年度までに国内で6モデルを投入し巻き返しを図る計画で、その第1弾。東京都内で記者会見した鈴木俊宏社長は「新しい市場を切り開くモデルになると確信している」と意気込んだ。
EV市場が世界的に減速する中、鈴木社長は国内での成長性について「なかなか厳しい」と指摘した。一方で、脱炭素化に向けて、地域や市場の特性に応じて多様な選択肢を提供する必要があると強調。「EVの機能を理解していただき、適正な価格で買ってもらいたい」と語った。
eビターラは、小型のスポーツ用多目的車(SUV)タイプで、二輪駆動と四輪駆動がある。一回の充電で走れる航続距離は二輪駆動で430キロ以上。安価で安全性が高いとされるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの採用が特長。既に欧州で販売しており、インドでも展開する予定だ。
〔写真説明〕スズキ初の電気自動車(EV)「eビターラ」と写真に納まる鈴木俊宏同社社長=16日、東京都港区
〔写真説明〕スズキ初の電気自動車(EV)「eビターラ」について会見で説明する鈴木俊宏社長=16日午前、東京都港区
2025年09月17日 08時09分