【ニューヨーク時事】米国は2000年代後半の「シェール革命」に伴い、18年以降、世界最大の産油国となっている。ただ、原油からガソリンなどを作る国内製油所の大半はシェールオイルの精製に不向きで、ベネズエラ産原油のニーズは高いとみられる。
米国では南部テキサス、ルイジアナ両州などメキシコ湾岸に製油所が集中。大部分は1970年代までに、ベネズエラやカナダ、メキシコなどから輸入する重質で硫黄分が多い原油を精製する目的で整備された。軽質で低硫黄のシェールオイルの処理には適していない。
ルビオ国務長官は4日、米メディアに「メキシコ湾岸の製油所は重質油の精製で世界最高水準だ」と強調。その上で、世界的な重質油不足を背景に、企業がベネズエラ産原油に「莫大(ばくだい)な需要と関心」を寄せるとの見方を語った。
米国は原油を大量に輸出する一方、重質油の輸入を続けている。米エネルギー情報局によると、ベネズエラからの輸入量は10年に日量100万バレル程度だった。その後、ベネズエラの原油生産が設備投資不足などで急減した上、米国が制裁を発動し、輸入はほぼ消失。代わりにカナダ産の調達が増加した。
米石油精製業界は状況を注視。大手のフィリップス66は6日、テキサス州に持つ二つの製油所で、ベネズエラ産原油を日量数十万バレル処理できると予測を示した。さらに同社幹部は、中国がベネズエラ産を手に入れられず、メキシコ湾岸から調達して補うようになる可能性にも言及。こうした構造変化で「利益を得られる立場にある」と期待感をにじませている。
2026年01月11日 07時04分
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