【ワシントン時事】トランプ米政権が住居費の負担増への対処に本腰を入れつつある。今秋の中間選挙を控え、国民の間では生活コスト高への不満が根強く、トランプ大統領の支持率低迷の一因とされる。家計の支出割合が大きい住居費の抑制に焦点を当てることで、支持の回復につなげたい思惑がにじむ。
「(持ち家の購入という)アメリカンドリームは、特に若者にとってますます手の届かないものになっている」。トランプ氏は7日、SNSへの投稿でこう訴え、機関投資家が戸建て住宅を購入するのを禁止する方針を示した。住宅市場の逼迫(ひっぱく)を抑え、価格上昇に歯止めをかけることを目指した。
翌8日には、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)などに2000億ドル(約32兆円)相当の住宅ローン担保証券を購入するよう関係者に指示したと、SNSに「連投」。住宅ローン金利の押し下げを図った。
米国の住居費は近年、値上がりの一途をたどる。アトランタ連邦準備銀行のデータによると、2025年10月時点で収入(中央値)に占めるローンや保険など住居費(同)の割合は43%に上った。30%を上回れば負担感が大きくなるとされる。
トランプ氏は今月19日からスイスで始まる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、住居費負担増に対応する「包括的な計画」(ホワイトハウス高官)を発表する方針だ。
ただ、リッチモンド連銀のバーキン総裁は9日、東部メリーランド州で一部記者団に対し、資材や労働力を含めた住宅建設コストが大幅に上昇していると指摘。「一部は移民規制強化や関税引き上げなどによるものだ」と述べ、コスト増にはトランプ氏の看板政策も関連があるとの見方を示した。
2026年01月11日 07時03分
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