原油高、米航空産業に打撃=赤字転落も、中東情勢悪化



【ニューヨーク時事】中東情勢悪化に伴う原油相場の高止まりは、米航空会社の経営に打撃を与えそうだ。原油輸送の要衝ホルムズ海峡が事実上封鎖されて供給不安が広がる中、大手航空会社の利益が急減し、アメリカン航空は赤字に転落するとの見方もある。燃料上昇分の価格転嫁で航空運賃が上がり、人の往来が減る悪循環に陥るリスクも抱える。

米メディアによると、今月11日時点のジェット燃料価格は1ガロン(約3.8リットル)当たり3.78ドル(約600円)と、イラン紛争発生前から1.6倍に急騰した。

スイス金融大手UBSは燃料高が続けば、アメリカンなど複数の航空会社が4~6月期に赤字に転落すると予測。また、ユナイテッド航空は同期の利益予想が8割弱、デルタ航空は5割強、それぞれ従来予想を下回ると推計した。

アメリカンは2月、燃料費が1ガロン当たり1セント(1.6円)上がった場合、費用が年間5000万ドル(約80億円)増えると開示した。金融市場では、紛争長期化が避けられず各社の経営環境が悪化するとの観測が浮上。大手航空会社の株価は紛争後1~2割下がった。

報道によると、国際航空運送協会(IATA)のウォルシュ事務局長は燃料高を踏まえ、航空運賃が「8~9%上昇するだろう」と懸念を表明。一方、ユナイテッドのカービー最高経営責任者(CEO)は、旅客需要は全体的に底堅く、「少しも減っていない」と強調する。ただ、原油高による個人消費の減退は避けられず、消費者が不要不急の遠出を控えれば、強気な見方は崩れそうだ。

〔写真説明〕米フロリダ州のマイアミ国際空港に駐機するアメリカン航空の旅客機=資料(EPA時事)

2026年03月16日 18時02分


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