半導体大手ロームと東芝、三菱電機は27日、電力制御に使われるパワー半導体事業の統合協議を開始することで基本合意したと発表した。国内勢3社が技術力や生産能力を結集させ、激化する国際競争を勝ち抜きたい考え。実現すれば世界2位のパワー半導体メーカーとなる。
3社のパワー半導体部門を中心に統合した事業体の設立を想定しているが、時期や出資比率など、詳細は今後詰める。3社は「世界市場で競争しうる事業規模や技術基盤を実現し、幅広い顧客層と広範な産業分野の発展に貢献する」とのコメントを出した。
ロームは、共同開発による新製品の創出や工場再編・統廃合によるコスト削減を目指すとしている。27日、京都市内で報道陣の取材に応じた東克己社長は、事業統合で製品ラインアップを相互に補完でき、「飛躍的拡大が見込まれるAI(人工知能)データセンターの市場でも高い事業シナジー(相乗効果)が得られる」と強調した。
パワー半導体は電気自動車(EV)や家電、産業機械などに幅広く使われ、世界的な需要増加が見込まれる。世界市場で日本メーカーは一定の競争力を維持してきたが、3社のシェアはそれぞれ1桁台にとどまり、中国メーカーの攻勢にもさらされていた。事業統合が実現すれば、世界首位の独インフィニオン・テクノロジーズに次ぐ規模に躍り出る。
これまで、ロームと東芝はパワー半導体の生産で連携してきた。今月に入り、自動車部品大手デンソーがロームに対して買収を提案したことが判明。ロームと東芝は事業統合の検討を加速させ、そこに業界再編を目指す三菱電機が合流した。
2026年03月27日 19時10分
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