
しずおかフィナンシャルグループ(FG)と名古屋銀行が、県をまたぐ経営統合に踏み切った。「金利のある世界」の到来で預金や融資先の獲得競争は激しさを増しており、地銀の「越境連携」の動きが加速している。
「店舗リストラといったコストを発生させることなく、顧客基盤の拡大を実現できる」。しずおかFGの柴田久社長は27日の記者会見でこう強調した。店舗網の重複が限定的で、統廃合や人員削減を伴わずに効率よく営業エリアを広げられるのが越境統合のメリットだ。
日銀がマイナス金利政策を解除し、利上げにかじを切ったことで地銀の収益は改善傾向にある。ただ、人口減少や高金利を掲げるネット銀行の台頭などを受け、貸し出し原資となる預金の奪い合いは激化。地域によっては、有望な貸出先も限られているのが実情だ。
群馬銀行と、新潟県を地盤とする第四北越FGは26日、来年4月の経営統合で最終合意した。総資産20兆円を超える大規模な地銀グループ「群馬新潟FG」として、両県でM&A(合併・買収)や事業承継支援に力を入れる方針だ。
近隣県の地銀同士で連携を強化する動きも目立つ。仙台市に本店を置く七十七銀行と福島県の東邦銀行、山形銀行の3行は25日、地域活性化に向けた連携協定を締結。「南東北元気プロジェクト」として、県外拠点を生かした販路開拓や海外へのビジネス展開の支援に取り組む。
〔写真説明〕経営統合で基本合意し記者会見する、しずおかフィナンシャルグループ(FG)の柴田久社長(中央)ら=27日午後、東京都千代田区
2026年03月28日 10時27分