
―給付付き税額控除の政策目的は。
税や社会保険料の負担が重い低所得・勤労層の支援と就労抑制解消の二つを軸にすべきだ。今まであまり目が配られていなかった層を対象に、諸外国にはあるのに日本にはなかった支援制度を構築することに意味がある。
―導入時期は、2年間の食料品消費税ゼロの後ではなく、前倒しすべきだとの声もある。
全部整えてからだと10年かかってもできないかもしれない。できるところから早く入れていくのがいい。前倒しできるなら(高市政権が目安とする2年後より)早くやるべきだ。
―支援対象は個人単位と世帯単位のどちらで実施すべきか。
個人単位だ。英米では世帯単位であるため、既婚女性への就労促進効果がほとんどなかった。ただ、配偶者が超高所得の方を支援するのは不公平だという議論は当然ある。所得を把握できるなら対象から外した方がいい。
―対象の所得範囲と支援額はどう考えるか。
社会保険料を負担している人を支援することが就労促進の上でも大事だ。対象は少なくとも諸外国に比べて負担が極端に高い層。上限は(1人当たり年収)200万円では低く、250万~300万円までなど多角的な検討が必要だ。(一定のラインを超えたら)収入増につれて段階的に支援額を縮小すべきだ。
―子育て世帯に手厚くすべきだとの声もある。
単身者でも(生活が)厳しい人はいる。まずは分断を招かないように、世帯の類型を問わず、全ての低所得で厳しい人を支え、子育て世帯への上乗せなどの配慮は第2ステップで検討すべきではないか。
〔写真説明〕インタビューに答える日本総合研究所の翁百合シニアフェロー=4月28日、東京都品川区
〔写真説明〕インタビューに答える日本総合研究所の翁百合シニアフェロー=4月28日、東京都品川区
2026年05月05日 07時08分