
―給付付き税額控除の支援対象は。
税・社会保険料の負担から児童手当などの給付を差し引いた純負担率の分析で考えると、少なくとも単身で年収200万円台、世帯で300万~400万円台までは対象になり得る。子どもの有無や世帯構成にかかわらず、働いているが収入は少ない世帯を対象にするのが良い。ただ、個人単位で支援するなら(共働き世帯を勘案して)どのような収入基準を設けるかは難しい。政治判断になる。
―重視すべき点は。
消費税だけでなく、社会保険料も含めた全体の負担を見た上で、どの程度支援が必要か考えるべきだ。所得の少ない人に給付すれば結果的に逆進性対策にもなる。収入に応じて緩やかに給付が増減する仕組みとすべきで、どこかの段階が「収入の壁」になるようなものは望ましくない。
―必要な給付額は。
単身で年収200万円台なら年5万~10万円程度を給付し、負担が軽減されれば、経済協力開発機構(OECD)の加盟国平均で見ても、極端に負担が高い水準ではなくなる。
―導入時期は。
完璧な所得捕捉を行わない(簡素な)制度なら、来年3月末までに法改正した上で、2028年6月ごろから自治体を通じて給付するのは十分可能だ。
―財源はどう賄う。
一つの選択肢として、暫定的に特別措置法で引き上げられている所得税の基礎控除の上乗せ部分を、給付付き控除か給付に振り替えるのはあり得る。
〔写真説明〕インタビューに答える大和総研の是枝俊悟主任研究員=4月27日、東京都千代田区
〔写真説明〕インタビューに答える大和総研の是枝俊悟主任研究員=4月27日、東京都千代田区
2026年05月05日 07時09分