
総務省は21日、米新興企業アンソロピックの「クロード・ミュトス」など、高性能な人工知能(AI)モデルが悪用される危険性に備え、情報通信や放送業界、自治体などの代表者らを集め、対策強化を求める会合を開いた。システムの脆弱(ぜいじゃく)性を見抜く能力が高いミュトスの登場で、AIを悪用したサイバー攻撃への懸念が強まる中、官民で連携を強化していくことを確認した。
林芳正総務相は冒頭のあいさつで、「国民生活や社会経済活動を支えている大変重要な分野だ」と強調。出席者に対し、サービスの停止や情報漏えいを防ぐため、対策の強化を呼び掛けた。
ミュトスを巡っては、政府が18日に情報通信や行政サービスなど重要インフラ15分野の防御強化を柱とする対策パッケージを取りまとめており、総務省の会議はこれを踏まえ開かれた。電気通信事業者協会や日本民間放送連盟、NHK、日本郵便のほか、全国知事会などの代表者が出席した。
出席者からは「基本的な対策の徹底とAIを活用した防御が重要」(島田明NTT社長)、「首長のリーダーシップの下で対策を進める」(熊谷俊人千葉県知事)といった声が上がった。
〔写真説明〕サイバーセキュリティー確保に関する会合で発言する林芳正総務相(中央)=21日午後、総務省
2026年05月21日 19時42分