
3日の東京債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時、2.810%に上昇(債券価格は下落)した。日本相互証券によると、1997年5月以来、約29年ぶりの高水準。
高市政権が掲げる2040年度までの総額370兆円超の官民投資や消費税減税などによる財政悪化への警戒感から債券売りが加速した。また、政権は6月30日に示した経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」の原案で、「強い経済」実現には日銀の適切な金融政策運営が「非常に重要」と明記。市場は、日銀の利上げに対するけん制と受け止め、インフレ高進に利上げが後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念も金利上昇圧力につながっている。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、「高市政権が拡張的な財政政策の方針を変えなければ債券売りは止まらず、長期金利は秋には3%に達する可能性もある」とみている。
片山さつき財務相は3日の閣議後記者会見で、長期金利上昇に関し「国債市場の信認、財政の持続可能性を維持して『責任ある積極財政』をやる」と強調した。
〔写真説明〕長期金利を示すモニター(資料写真)
2026年07月03日 14時17分