バイオガス車普及で連携=経済安保強化へ協力深化―日印首脳



高市早苗首相とインドのモディ首相は2日の首脳会談で、エネルギー源多様化や情報通信のインフラ整備などの重要分野でも協力を深めることで一致した。インドにバイオガス自動車を普及させる計画や、人工知能(AI)の開発などで連携。日本の技術や資金、インドのIT人材や成長市場というそれぞれの強みを生かし、「相互補完」することで互いの経済安全保障の強化につなげる。

高市首相は同日の共同記者発表で「官民一体で日印の未来を切り開いていきたい」と強調した。両国は昨年、日本がインドに10年間で10兆円の民間投資を行うことで合意している。今回の会談に際しては、両国の民間企業などが約120件の協力文書を締結。約2兆円の大型投資案件も含まれている。

バイオガス事業には日本政府が円借款を供与。インドに約1000カ所の工場を設け、農家から買い取った牛ふんやサトウキビなどからメタンを製造し、圧縮天然ガス(CNG)車の燃料として活用する。インドに工場を置く自動車大手のスズキが協力し、周辺地域への販路開拓を進める。

IT関連では、両政府がAI開発での協力に関する覚書を交わした。インドはIT人材が豊富だが、情報処理に必要なインフラが不足している。覚書には、日本の政府系機関が運営するAI開発特化型のスーパーコンピューターを両国の民間企業などが使えるようにし、共同開発を支援する方針を盛り込んだ。

インドは自前の製造業集積を進めているが、中国に電気自動車(EV)部品や太陽光パネルなどを依存している。一方、日本はサプライチェーン(供給網)の多角化が課題となっており、インドとの関係深化を通じて経済安保の強化を図る。

【時事通信社】 〔写真説明〕歓迎式典でインドのモディ首相(右)と握手する高市早苗首相=2日、ニューデリー(AFP時事)

2026年07月03日 07時24分


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