「差別ない社会つくりたい」=強制不妊、被害者訴え―第三者会議



旧優生保護法に基づく強制不妊手術を巡り、国会から委託を受けた第三者検証会議が3日、東京都千代田区で開かれた。手術を受けた鈴木由美さん(70)へのヒアリングが行われ、鈴木さんは「本当に差別のない社会をつくりたい」と訴えた。

鈴木さんは先天性の脳性小児まひがあり、検証会議の委員でもある。ヒアリングでは、12歳の時に説明なく手術されて以来、手術の恐怖から一日に何度もけいれんが起き、ほぼ寝たきりになったと説明。「手術がなかったらこんな思いはしなかった」と述べた。手術の内容は、家族の会話から徐々に察したという。

34歳ごろ、「このまま家の中だけで鈴木由美という存在を終わらせたくない」と考えるようになり、訓練して車椅子に乗れるようになった。結婚と離婚を経験し、元夫から「子どもがいれば」と言われたと振り返った。

検証会議は、再発防止策もテーマに据えている。鈴木さんは「障害のある方、ない方含め、本当に差別のない社会を一緒につくっていきたい。障害者が共に入って暮らせるように社会を変えたい」と強調した。

2025年12月03日 17時45分

society


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース