
自転車の交通違反に対して「青切符」を交付する制度が4月から始まるのを前に、大阪府内では高校生による啓発活動が広がりを見せている。後を絶たない自転車事故をなくそうと、生徒らは警察などと連携し、取り組みに励んでいる。
2月初旬。府立交野高校(交野市)の生徒会は、交通ルールに関する校内向けのクイズ企画を進めていた。テーマは青切符やヘルメットに関することなどさまざまだ。
府警交野署員も交えたミーティングでは、「片耳イヤホンで自転車走行してもいいか」という問題案に、署員が「禁止ではないが推奨はしない」などと解説。作問する上でのアドバイスを送った。
生徒会執行部の2年上野健太さん(17)は、過去に自転車事故に遭った経験から、校門前で呼び掛けを行うなど啓発活動に積極的だ。「他の生徒には事故で嫌な思いをしてほしくない。今後は、青切符の制度を周知するポスター作りも検討したい」と意気込む。
府警によると、青切符の交付は16歳以上の自転車運転者による「信号無視」や「並走」など比較的軽微な違反が対象。違反すると反則金の納付を求められる。
府内の自転車事故件数は減少傾向にはあるものの、近年は年間9000件前後で推移。死者数は昨年まで3年連続で全国ワーストを記録した。死傷者数は高校生世代が最も多いという。
多発する事故を受け、府警や府教育庁は2024年から、生徒が主体となって自転車の安全利用に取り組む高校を、「推進校」に指定するプロジェクトを開始。当初は交野高を含め6校のみだったが、今年2月には70校にまで増えた。校内放送を活用したり、部活動の一環で府警のユーチューブチャンネルの啓発動画を作ったりと多彩なアイデアが生まれているという。
府警自転車対策室の井内孝三室長は「事故が多い高校生世代が、自ら安全利用に取り組む意義は大きい。他の世代の見本になってほしい」と期待を寄せる。
〔写真説明〕交通ルールのクイズ作成などで、大阪府警交野署員(左)と意見交換する府立交野高校の生徒ら=2月4日午後、同府交野市
2026年03月24日 14時30分