
法制審議会(法相の諮問機関)は6日、長引きがちな民事裁判のスピードアップを図るため、当事者による証拠・情報収集を容易にする方策を検討する部会の初会合を法務省で開いた。同省は法制審の答申を経て、民事訴訟法改正を含む制度見直しにつなげたい考えだ。
民事訴訟では近年、審理の長期化が課題となっており、時間と費用がかかることを懸念して提訴をためらうケースもあるとされる。制度見直しはこうした懸念の解消が狙いで、部会は今後、月1回程度のペースで議論を進める。
部会では、あまり使われていない「訴え提起前の証拠収集手続き」の利用を促進する方策を検討。インターネット詐欺を巡る訴訟など、原告だけでは被告の氏名・住所を把握するのが難しいケースに対応するため、裁判所が関与して被告の情報を調査する制度の創設も議論する。
証拠に含まれる秘密の保護も検討課題となる。保護される秘密の範囲が広がり、捜査機関の不当な取り調べの映像などが公開できなくなれば、国民の「知る権利」の制約につながりかねないと懸念する声も出ている。
〔写真説明〕民事裁判の証拠・情報収集を容易にする方策を検討する法制審議会の部会の初会合=6日午後、法務省
2026年11月06日 20時10分