高校無償化も3割「私立は選べない」=困窮家庭の生徒、なお負担重く―NGO調査



私立高校の授業料無償化が4月から始まった一方で、入学金や学校納付金など授業料以外の家計負担はなお重い。困窮する家庭の約3割の生徒が進路選択で私立高を選べないと回答し、調査した国際NGOは「隠れ教育費が家計を圧迫している」と指摘している。

調査は5~6月、国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」(東京)の子ども給付金事業を利用する世帯にオンラインで実施した。全国の中学・高校の各1年生125人と保護者425人の計550人から有効回答を得た。

高校無償化による進路選択の影響について、高校1年の27.0%が「授業料以外の出費があると思ったため、私立は選択肢に入れられなかった」と回答。私立高に子どもを通わせる保護者の5割が入学時の心配事として「経済的な理由で就学を続けられない可能性がある」を挙げた。

私立高入学時にかかった平均費用は、施設維持費や冷暖房費などを名目とした学校納付金が14万7526円となり、昨年と比べて2倍以上になった。入学金は約1.2倍の17万3135円で、制服や運動着、通学定期代の負担も増加していた。

購入費負担の大きいパソコンとタブレット端末は、保護者と中高生の6割以上が学校の備品とするよう求めた。購入補助金や助成金があったとしたのは国公立の54.7%に対し、私立は7.0%にとどまった。私立高校の負担額は平均約10万円だった。

記者会見したNGOの田代光恵氏は「物価上昇を背景とした重い家計負担が、特に経済的に困難な世帯の子どもたちの学ぶ権利に影響している」と強調。調査に協力した千葉大の白川優治教授(教育社会学)は「入学金や学校納付金の慣行を改め、学用品の備品化や卒業生からの譲渡を進める必要がある」と話した。

2026年11月07日 14時33分

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