
国内男子ゴルフは7日に日本シリーズJTカップが閉幕し、今季の全25試合が終了した。ツアー初勝利を含む2勝を挙げた23歳の金子駆大が初めて賞金王に輝いた。正確なショットを軸とする安定感のあるプレーを続け、同じく2勝した生源寺龍憲、最終戦まで可能性を残していた蝉川泰果らとの争いを制した。
金子はパーキープ率が89.201%で1位。バーディー率やイーグル率はトップ10圏外だが、コースマネジメントや重圧のかかる場面でパットを決める精神面の強さも好成績につながった。「自分のゴルフに自信が付いて、余裕も出てきた。調子が良ければ優勝できるんだと思った」と手応えを得た1年だった。
昨季賞金王の金谷拓実は米ツアーに主戦場を移し、2位だった25歳の平田憲聖も米下部で戦った末にツアー出場権を獲得した。金子も来季は海外挑戦の意向。トップ選手を翌シーズンに国内で見られる機会が少なくなるが、日本ゴルフツアー機構の諸星裕会長は懸念を示さず、「世界中に若者が羽ばたいていく。来年はもっと素晴らしいツアーになる」と話した。
来季からは、大会ごとに順位をポイント化して加算する方式で年間王者を決める。今季も表彰部門の一つとしてポイント制を導入しており、そのランキングは生源寺がトップで金子が2位。賞金では12位だった米沢蓮が3位に入った。次のシーズンは、これまでとはひと味違った王者争いとなりそうだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕アプローチショットを放つ金子駆大=7日、東京よみうりCC
2025年12月08日 14時40分