
【パリ時事】フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)は7日、フィンランドのルカでモーグルの今季開幕戦が行われ、男子で昨季の世界選手権覇者の堀島行真(トヨタ自動車)が83.48点で優勝した。来年2月にミラノ・コルティナ五輪を控えたシーズンの初戦で、最高のスタートを切った。
6人による決勝2回目。二つ目のエアで、体の軸をずらして横に4回転するコーク1440を成功させ優勝につなげた。国際スキー・スノーボード連盟(FIS)によれば、堀島は「トレーニングを十分に積むことができず、緊張があった。全力を尽くし、ゴールした時に喜びを感じた」と振り返った。
モーグルの得点は、コブが連なる急斜面の滑りの技術を評価するターンが6割を占め、タイムとエアが2割ずつ。そのためエアでリスクを避け確実な技を出す選手も多い。そんな中で堀島は大技のコーク1440にこだわり、昨季から磨いてきた。この日の決勝で、2位に入った2022年北京五輪覇者のバルベリ(スウェーデン)にターンの得点ではわずかに及ばなかったが、エアでは断然トップの18.49点をマーク。これが優勝の決め手になった。
堀島は五輪に過去2度出場。11位に終わった18年平昌大会の後、22年北京大会では銅メダルを獲得したが、頂点には立てず「また4年間頑張れる気持ちが大きい」と語った。悲願の金メダルへ向けての取り組みの成果も出た初戦で快勝し、2カ月後に向けて弾みがついた。
【時事通信社】
〔写真説明〕W杯モーグルの開幕戦を制した堀島行真の滑り=7日、フィンランド・ルカ(Lehtikuva時事)
2025年12月08日 17時20分