猪谷千春さん、思い出のイタリア再訪=日本人初の冬季五輪メダリスト―ミラノ・コルティナ五輪



【ミラノ時事】日本人で初めて冬季五輪のメダルを獲得した国際オリンピック委員会(IOC)名誉委員の猪谷千春さん(94)が、ミラノ・コルティナ五輪が開催されるイタリアへの再訪を楽しみにしている。五輪会場の一つコルティナダンペッツォでは1956年に冬季五輪が開かれ、猪谷さんは当時のアルペンスキー男子回転銀メダリスト。70年前からの変化に触れる旅にもなりそうだ。

「冥土の土産として行ってみたい」と冗談めかしていた猪谷さん。思い出深いイタリアに開幕前のIOCの会合に合わせて渡欧し、22日の閉幕まで見届ける予定だ。今大会は1都市に集中せず、複数都市にまたがって行われる冬季五輪史上例がないほどの広域開催。「イタリア中の人が会場に行って見ることができる。国内が盛り上がれば、IOCにとってもいいこと」と話す。

長年、冬季五輪の在り方や課題を見詰めてきた。夏季五輪の肥大化や冬季五輪開催候補地の減少などを背景に、IOCは夏季五輪の競技を冬季大会で実施する可能性について検討を始めたが、これは猪谷さんがIOC理事時代から主張してきたことでもある。以前は時期尚早とされたが、「(屋内競技などを夏に)移すことで、夏季五輪には新しいスポーツが入る。ファンが増えるし、(天候の影響で)中止になることも多い冬のスポーツの穴を埋めることができる。いつか変わっていかないといけない」と改めて持論を口にする。

戦中の生活や、戦後間もない時期の米国留学を経験しているだけに、世界平和構築に五輪が寄与することを望む発言が多い。「(平和が)実際に表れていない。大変なことは分かるけど、目で見えるものができるといいなと思う」と五輪が果たす貢献に期待を込めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕ミラノ・コルティナ五輪への期待を口にする国際オリンピック委員会名誉委員の猪谷千春さん=1月28日、東京都内

2026年02月01日 07時23分


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