
2月8日投開票の衆院選は、公明党支持層の動向が選挙区の勝敗を左右しそうだ。1選挙区当たり1万~2万票とされるが、立憲民主党と中道改革連合を結成したことへの戸惑いも根強く、本来の力を発揮できるかは見えない。国民民主党の積極擁立で労働組合の支援も分散する可能性があり、中道は組織固めに躍起だ。
「裏金事件に関わった人が公認された。自民党は反省がない」。中道の野田佳彦共同代表は30日、名古屋市で公明出身の斉藤鉄夫共同代表と並んで街頭演説。自民派閥の「政治とカネ」の問題になお厳しい視線を向ける公明支持層へアピールした。
高水準の内閣支持率を保つ高市早苗首相(自民総裁)の電撃的な衆院解散に、立公は新党で対抗。ただ、国政選で長年対決してきたため、双方から「公明に支持者名簿を出せと迫られるのでは」「地方レベルの自民との付き合いは断ち切れない」との声が漏れる。
序盤の各種情勢調査は「自民単独過半数の可能性」でおおむねそろい、中道は焦りを深める。安住淳共同幹事長は29日、遊説先の北海道で公明道議を訪ねて協力を要請。斉藤氏は週末、自民や日本維新の会としのぎを削る東京都の選挙区を回っててこ入れを図る方向だ。
公示を境に公明の支持母体、創価学会は中道候補を「フルスペックで支援する」(関係者)と決めたという。公明出身の全候補は比例代表各ブロックの上位で処遇された。公明関係者は、選挙区で立民出身の候補が次々に敗北すれば「公明票は『虚像』だったと見なされる」と危機感を口にした。
中道は立民から移った前職に、国民民主が対抗馬をぶつけてきたことにも「理解できない」(野田氏)といら立つ。中道と国民民主の双方を支援する労働組合の中央組織、連合の幹部は「最近は立民と国民民主の支援者はくっきり分かれてしまった」と嘆き、組織票の分散は避けられないとの見方を示した。
「反転攻勢、反転攻勢、反転攻勢。戦い切った者が勝つ」。斉藤氏は30日、名古屋市で声を張り上げ巻き返しを誓った。
【時事通信社】
〔写真説明〕衆院選候補者の応援演説をする中道改革連合の野田佳彦(右)、斉藤鉄夫両共同代表=30日午後、名古屋市中区
2026年01月31日 07時10分