突き進んだ「我が道」=父、恩師が語る二階堂蓮―ジャンプ男子〔ミラノ・コルティナ五輪〕



ノルディックスキーのジャンプ男子個人ラージヒルで、今大会3個目のメダルとなる銀を獲得した二階堂蓮(24)=日本ビール。周囲の支えも受けながら、我が道を突き進んできた。

北海道江別市出身。小学2年で競技を始めた。初めて日の丸を背負ったのは、北海道・大麻東中3年だった15歳で出場した2017年の世界ジュニア選手権だった。

当時、コーチとして同行し、北海道・下川商高でも指導した伊藤克彦さんは、その素質に驚いたのを鮮明に覚えている。「すごい選手が出てきたなと感じた」

葛西紀明ら数々の名ジャンパーを輩出した下川商高では高校総体優勝。だが、生活面では周囲から注意されることが多かった。「ジャンプ台で飛ぶ姿は超一流。でも、あいさつはろくにできないし、時間にもルーズなところがあった」(伊藤さん)。朝の練習に遅刻し、パンを口にくわえたまま寮から慌てて出てくるといった光景は、日常茶飯事だったという。

「蓮はそういうやつなんです」。申し訳なさそうに語るのは、元ジャンパーで1991年世界選手権代表の父学さん。蓮がジャンプを始めるきっかけとなった人物だ。

「ジャンプをやりたい」。そう言った息子に掛けた言葉は「おまえを世界に出すまで、面倒を見るからな」。そこから親子二人三脚で世界を目指した。引退の危機は何度もあった。高校卒業後に国内実業団の所属先が見つからなかったとき、進学した東海大を中退したとき、今の所属先で退社寸前までいったとき。そのたびに「やめるな」と引き留めた。

日本のトップ選手になってからも、メッセージでアドバイスを送った。返信はない。というか、見てもいない。「あいつは父さんが嫌い」。息子が「金メダルを見せたかった」と語ったのも、周囲から伝え聞いた。

35年前、自身が世界の舞台に立ったプレダッツォで熱い抱擁を交わした。言葉はいらなかった。「抱き合ったときに、蓮の気持ちが伝わってきた。やっぱり親子だな」。

【時事通信社】 〔写真説明〕ノルディックスキー・ジャンプ男子個人ラージヒル、表彰式で銀メダルを手にする二階堂蓮=14日、プレダッツォ 〔写真説明〕ノルディックスキー・ジャンプ男子個人ラージヒル、二階堂蓮の1回目の飛躍=14日、プレダッツォ(AFP時事) 〔写真説明〕父の学さん(右)と記念撮影するノルディックスキー・ジャンプ男子個人ラージヒルで銀メダルを獲得した二階堂蓮=14日、プレダッツォ

2026年02月15日 19時06分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース