激烈な競争を糧に=熱海富士、静岡県勢初の快挙へ―大相撲・薫風に乗って(上)



大相撲夏場所は10日、東京・両国国技館で初日を迎える。新関脇の熱海富士は静岡県出身では1930年夏場所の天竜以来となる昇進を果たした。新三役で9勝を挙げた3月の春場所に続き、躍進が期待される。元大関貴景勝が師匠の湊川部屋では初の幕内力士となる若ノ勝にも注目だ。

◇高まる競争心

新たな地位に就いて「うれしい」と素直に喜ぶ熱海富士。達成感とともに、高まる競争心も言葉の端々にうかがえた。部屋頭についても「今はたまたま僕が一番上だが、すぐに抜かれるかもしれない」と気を引き締めた。

23歳の大器が精進を続ける伊勢ケ浜部屋には、24歳で動きの良い義ノ富士、22歳で出足の鋭い伯乃富士の同世代がいる。いずれも最高位は前頭筆頭で、取り口は多彩。豊富な稽古量を誇る熱海富士にとって、実力を磨く上で格好の相手と言える。激烈な競争を糧に、前へ出る相撲の威力は一段と増してきた。

「一生懸命、強くなるために一丸となっている」と充実した環境に手応えを示し、「(番付が)上がってくる力士もいる。負けないようにさらに頑張り、みんなで強くなれたら」と成長を誓った。

同部屋付きの楯山親方(元幕内誉富士)も「3人で切磋琢磨(せっさたくま)できたのは良かった」と話すライバル関係。今後の飛躍にも期待がかかる。静岡県出身で大関昇進や幕内優勝を果たした力士はいない。熱海富士は「普段から優勝、大関、横綱を目指してやっている。その思いに結果がついてくればうれしい」。

春巡業では精力的に申し合いに参加。1日の稽古総見でも10番取り、圧力十分の内容だった。初夏の土俵で、新たな挑戦が始まる。

【時事通信社】 〔写真説明〕横綱審議委員による稽古総見で汗を流す熱海富士(右)=1日、東京・両国国技館

2026年05月05日 07時24分


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