歩くメッシ、走る前田=1次リーグの走行データ―W杯サッカー



今大会は選手がピッチ上で動いた「走行距離」以上に、時速20キロ以上で走った「スプリント回数」の重要性が増しているようだ。1次リーグ全72試合から、示唆に富むデータを探った。

チーム全体の運動量を示す1試合のチーム総走行距離は、米国が最終戦のトルコ戦で127.6キロという長さをマーク。ところが2―3で黒星を喫した。運動量がそのまま勝利に結び付くわけではないケースだった。

目を引くのは、個人が高速で走った回数にある。日本の前田は第3戦のスウェーデン戦で12キロ以上を動き、時速20キロを超える走りを95回も繰り返した。両チーム最多で、2位の倍近い回数。ゴールも決めており、裏に抜ける動きやプレス、速攻や帰陣に旺盛な姿勢がうかがえる。

1次リーグで6ゴールを挙げたアルゼンチンのメッシは興味深い。一般的な走行距離が10キロ前後という中、先発した2試合では6.8キロと7.9キロ。それも6割超が時速7キロ以下の低速だった。スプリント回数は途中出場を含め3試合で69回と極めて少ない。なのに決定機ではフリーでゴール前に飛び込む。「歩くメッシ」は好機と走り時を見極め、一瞬で仕留めていると言える。

局面に応じて動く献身性や嗅覚がスプリント回数から読み取れる。要所で価値ある一歩を踏み出せるか、決勝トーナメントでも注目だ。

【時事通信社】 〔写真説明〕ヨルダン戦でプレーするアルゼンチンのメッシ=6月27日、米ダラス(EPA時事) 〔写真説明〕オランダ戦で攻め込む前田(手前)=6月14日、米ダラス

2026年07月03日 15時01分


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