
負ければ、首位から陥落して優勝マジックが消滅する危機だった阪神。延長十一回、大山が描いた放物線が左翼席へ吸い込まれると、甲子園に地鳴りのような歓声が響いた。4時間20分に及んだ総力戦の末、劇的なサヨナラ勝ち。殊勲の大山は「何よりチームが勝てたことがうれしい」。一丸でつかんだ勝利を喜んだ。
流れをつくったのは、8人でつないだ投手陣。五回の木下、八回の及川は一打出れば勝ち越されるピンチで踏ん張る。工藤は九、十回とイニングをまたいだが、「いつも通り、一人一人という感じ」と堂々の投球。十一回は今季初の連投となった石井が2死一、二塁から度会を空振り三振に仕留め、「ゼロで抑えたいという気持ちだけだった」と汗を拭った。
打線がなかなか追加点を奪えず、流れが相手に傾いてもおかしくない展開だった。辛抱強く腕を振った中継ぎ陣を、藤川監督は「みんな報われた。本当によかった」とたたえた。
勝つと負けるとでは大違い。巨人に首位を譲らず、マジックは一つ減って10になった。監督が「全員でスクラムを組んでいけた」と振り返った白星で、連覇への歩みをまた一つ進めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕延長11回、サヨナラのソロ本塁打を放ち、チームメートに祝福される阪神の大山(手前左から2人目)=21日、甲子園
〔写真説明〕DeNAにサヨナラ勝ちし、笑顔を見せる阪神の藤川監督=21日、甲子園
2026年09月21日 20時17分