
177センチ、125キロの小兵の存在感が日を追うごとに増している。新関脇の藤ノ川が2敗同士の対戦で琴桜を撃破。「体が動く」。支度部屋で発する短い言葉に充実感がにじんだ。
相手の圧力を受け一気に追い詰められたが、左からいなして回り込んで対応。突いてから左を差し、体を開きながらの上手投げで自身より50キロ以上重い大関を土俵にはわせた。「後手後手だと自分は誰にも勝てない」と分かっているからこそ、最後の最後まで攻め抜いた。
今場所は6日目に大関安青錦に初めて勝ち、8日目には幕内最年長の高安を倒した。父の甲山親方(元幕内大碇)は場所前、「土俵に上がれば相手は関係ないという気持ちで、物おじせずに(相撲が)取れている。番付が上がるにつれ、精神力が強くなっている」と評価。役力士で臨む場所でも、その姿勢は揺らいでいないようだ。
新三役として目標に掲げた勝ち越しまであと1勝。賜杯争いでも1差につけるが、「13日目ぐらいになったらまた考える。気を抜かずに頑張る」。まだまだ満足することなく、突き進む覚悟だ。
【時事通信社】
〔写真説明〕藤ノ川(奥)は琴桜を上手投げで破る=21日、東京・両国国技館
2026年09月21日 20時31分