ロシア、新たな州で集落制圧か=ルハンスク州「完全解放」宣言も―ウクライナ東部



ロシア国営メディアは6月30日、ロシア軍がウクライナ東部ドニプロペトロウスク州で初めて集落を制圧したと報じた。東部ルハンスク州ではロシア側が同州の「完全解放」を宣言。停戦交渉が行き詰まる中、ロシアは軍事的な圧力を強め、徐々に占領地域を拡大している。

国営ロシア通信によると、制圧した集落はドニプロペトロウスク州とドネツク州の境に位置するダチネ。先にロシア国防省は、戦車部隊が州境に到達し、「ドニプロペトロウスク州への攻撃を拡大している」と述べていた。

一方、ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の「偽情報対策センター」のコワレンコ所長は6月30日、通信アプリ「テレグラム」への投稿で、州境付近で交戦中だと認めつつも、ロシア軍の侵入を否定。ドローン攻撃により「困難な戦闘が行われている」と明かした。

ルハンスク州を巡っては、同州のロシア側行政府トップが6月30日、政府系テレビ「第1チャンネル」に出演し、州全域を「完全に解放した」と主張した。同州はロシアのプーチン大統領が2022年9月、一方的に「併合」を宣言した東・南部4州の一つで、事実であれば4州のうち全域制圧は初となる。

【時事通信社】 〔写真説明〕ロシアのミサイル攻撃で破壊された建物のがれきから救出される負傷者=6月24日、ウクライナ東部ドニプロ(ウクライナ当局提供)(AFP時事)

2025年07月01日 16時09分


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