「共産党が伸びることが政治を変える確かな力になる」。8日、徳島市でこう訴えた。委員長として臨む2回目の国政選挙。議席を減らした昨年の衆院選からの反転を誓い、比例代表650万票の目標達成へ力を込める。
党機関紙「しんぶん赤旗」の派閥裏金問題スクープは、衆院選で自民党大敗の一因になったが、共産の躍進には結び付かなかった。支持層の高齢化がささやかれる中、比例票の減少に歯止めをかけられるかの踏ん張りどころだ。
公約の柱は、かねて訴えてきた消費税減税。野党が軒並み同様の主張を掲げる状況に手応えを口にする。
一方で、埋没への危機感も強い。少数与党の石破政権は、野党と個別に政策協議を続けてきたが、共産は蚊帳の外。このため、舌戦では「与党の補完勢力」と断じる日本維新の会や国民民主党にも矛先を向ける。
選挙戦に入って以降、白い服を多くまとう。「裏金に無反省」。参院でも与党を過半数割れに追い込むため、持ち味と自負する「明るさと元気」で支持を呼び掛ける。
【時事通信社】
〔写真説明〕街頭演説を終え有権者らと握手する共産党の田村智子委員長(右)=3日、東京都豊島区
2025年07月10日 07時14分