多胎妊娠の減胎手術実施=母子の負担軽減目的で―大阪大



三つ子以上の「多胎妊娠」をした妊婦に対し、胎児の数を減らして母子の負担を軽減するための「減胎手術」を、大阪大病院の研究チームが昨年実施していことが15日分かった。臨床研究として国内で初めて行われ、研究結果は日本周産期・新生児医学会で発表された。

研究チームの遠藤誠之教授によると、手術は昨年3~12月、三つ子以上の多胎妊娠か、双子だが母体に重大な合併症がある20~40歳代の妊婦計10人に同意を得て実施。妊娠11~13週の間に、胎児の心臓に薬剤を注入する方法で行い、安全性や妊婦の心理的影響を調べた。

その結果、10例全てで双子や単胎への減少が確認され、減胎手術の対象外とした胎児の生存率は術後1週間で89.5%だった。

一方、妊婦の心理面は、手術前後とも不安感が強く、術後にやや改善されたが、長期の心理的サポートが必要としている。

【時事通信社】

2025年07月15日 19時01分

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