石破茂首相(自民党総裁)が退陣を決めたことを受け、自民の茂木敏充前幹事長(69)は8日午前、後継を選ぶ臨時総裁選に出馬する意向を明らかにした。総裁選は、党員・党友の投票を伴う「フルスペック」で行う方向で調整。日程は「10月4日投開票」を軸に検討する。9日にも決定する見通しだ。総裁選前倒しの是非を問うため8日に予定していた意思確認は中止した。
臨時総裁選への出馬を表明したのは茂木氏が初めて。茂木氏は国会内で記者団に「結党以来最大の危機にある。一日も早く挙党体制で新しい自民党をつくらなければならない」と強調。立候補に必要な国会議員20人の推薦について「集まると確信している」と語った。
林芳正官房長官(64)は首相官邸で記者団に「仲間の皆さんとよく相談したい」と述べ、昨年9月に続く総裁選出馬に含みを持たせた。
臨時総裁選を巡っては、昨年の総裁選で上位に入った高市早苗前経済安全保障担当相(64)や小泉進次郎農林水産相(44)の動向が注目される。小林鷹之元経済安保相(50)の名前も挙がる。
首相は党本部で開いた臨時役員会で、総裁を辞任する意向を改めて表明。「しかるべき時期に決断すると言った。日米関税交渉にめどが付くのがしかるべき時期と思っていた」と説明した。辞意を示していた森山裕幹事長ら党役員に対し、総裁交代後の新役員決定まで職にとどまるよう求めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕自民党総裁選への出馬の意向を表明する茂木敏充前幹事長=8日午前、国会内
〔写真説明〕記者会見する林芳正官房長官=8日午前、首相官邸
〔写真説明〕退陣表明から一夜明け、自民党の臨時役員会に臨む石破茂首相(右から3人目)ら=8日午前、東京・永田町の同党本部
〔写真説明〕自民党総裁選挙管理委員会の会合に臨む逢沢一郎委員長(右から3人目)ら=8日午前、東京・永田町の同党本部
2025年09月08日 17時50分