石破首相、80年見解、国連総会で公表案=退陣表明後、困難の声も



石破茂首相が意欲を示す戦後80年の「見解」に関し、米ニューヨークで今月開かれる国連総会に合わせて公表する案が、政権内で浮上していることが分かった。政府関係者が8日、明らかにした。ただ、退陣表明で首相の求心力低下は避けられず、側近からも「この局面に至れば、もはや難しいのではないか」と悲観的な声が漏れる。

首相周辺は「首相は見解を自身の遺言ぐらいの気持ちで考えている」と解説。現在も準備作業を進めているという。

首相は、先の大戦に至った経緯の検証に、強いこだわりを持ってきた。悲惨な戦争を繰り返さないために必要との思いからだ。一方、自民党保守派は安倍晋三元首相の70年談話を重視。首相の見解公表に反発している。

これに対し、政府関係者は「70年談話を神格化する勢力を、首相は『戦前の陸軍将校のようだ』と言っていた」と明かす。

【時事通信社】 〔写真説明〕官邸に入る石破茂首相(中央)=8日午前、東京・永田町

2025年09月09日 11時18分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース