大阪・関西万博は13日、開幕から5カ月が経過し、会期は残り1カ月となった。11日までの一般来場者数の累計は約1854万人(速報値)。10月13日の閉幕を控えた駆け込みで増加する傾向にあり、このまま推移すれば、運営費の「採算ライン」の目安となる2200万人を突破し、収支は黒字化となる見通しだ。
直近1週間(5~11日)の来場者数は1日平均約17万7000人と、前週(8月29日~9月4日)の約15万3000人と比べ増加。6日には開幕以来最多の約21万人が訪れた。協会の石毛博行事務総長は8日の記者会見で「猛暑の中でも多くの方が万博会場に来た。大変うれしく思う」と話した。
協会はピーク時の人数を「22万7000人」と見込むが、会期末に向け、最大で何人受け入れるかについては検討中だ。
2005年の愛知万博では、目標の1500万人を大きく上回る約2205万人が来場した。日本総合研究所関西経済研究センターの藤山光雄所長は、愛知万博と同じペースで会期末まで来場者数が右肩上がりとなった場合、2500万人超に達すると予想。「9月下旬からは真夏の暑さが和らぐ」として、今後のさらなる増加につながると分析する。
万博運営費は1160億円で、969億円を入場券収入で賄う計画。5日までの累計販売枚数は約2070万枚に上り、入場券ベースで黒字化の目安となる1800万枚を大幅に上回る。協会は台風などによる想定外の支出に備え、目標とする2300万枚の達成を目指す。
開幕当初利用率が低迷した来場者専用駐車場の収支は「最大50億円の赤字になる」(協会幹部)とみられる。ただ、入場券やグッズの販売が好調なことから、同幹部によると、最終的な運営費収入は1160億円を上回る見通しだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕閉幕まで残り1カ月となり、来場者で混雑する大阪・関西万博会場の東ゲート付近=13日午前、大阪市此花区
〔写真説明〕閉幕まで残り1カ月となり、来場者で混雑する大阪・関西万博会場=13日午前、大阪市此花区
2025年09月14日 07時02分