AI時代の生活体験=「痛み」共有、ゴルフ指南も―シーテック



デジタル技術の国際展示会「シーテック2025」が14日、千葉市の幕張メッセで開幕した。人工知能(AI)をはじめとする最先端技術が生活をどう便利に変えるか、アイデアを競った製品やサービスが続々と登場。心や体の「痛み」の疑似体験からゴルフ指南まで、新時代の暮らしを垣間見られる展示が数多く並んだ。

NTTドコモは「痛み」を他人と共有できる技術を披露した。従来は推測に頼っていた痛みを、脳波から読み取り数値化。頭痛や陣痛のほか、カスタマーハラスメントで感じる精神的な苦痛なども視野に検討を進めており、熱刺激装置で同じ程度の痛みを疑似体験できる。担当者は「原因の分からない痛みは気分の問題とされてしまうこともあるが、実際に感じることで寄り添える」と話す。

富士通は、ゴルフの「垂直バンカー」脱出に挑戦するコーナーを設置。参加者が目の前にそびえる壁を越えるショットを打てるよう、骨格の動きをデジタル化して「AIキャディー」が助言する。

三菱電機は、独自の非接触センサーでオフィスにいる人の集中度合いを分析。集中力が落ちるとロボットがコーヒーを運んで来る。逆に、集中力が高まっていることを示す数値になると、照明がリラックスできるように落ち着いた色合いに自動で変わる。

このほか、TDKのブースでは、その場で参加者の「じゃんけん」の癖をAIが素早く学習する「絶対に勝てないじゃんけん」が楽しめる。

国内外合わせて810社・団体が出展。会期は17日まで。4日間で10万人以上の来場が見込まれている。

【時事通信社】 〔写真説明〕「シーテック2025」でNTTドコモが展示した、脳波を分析して「痛み」を測定、共有する技術=14日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕「シーテック2025」で富士通が展示した、骨格認識AI技術を用いてゴルフのアドバイスを行うシステム=14日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕「シーテック2025」で三菱電機が展示した、脈波データを測定して快適なオフィス空間を実現するシステムのデモンストレーション=14日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕「シーテック2025」でTDKが展示した、リアルタイム学習機能でじゃんけんに必勝するシステム=14日、千葉市の幕張メッセ

2025年10月14日 19時16分


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