
【クアラルンプール時事】マレーシアの首都クアラルンプールで27日、日米中などと東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳らによる東アジアサミット(EAS)が開かれた。フィリピンのマルコス大統領は、南シナ海で領有権を争う中国による威圧的な動きを非難した。
中国は9月、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)を「自然保護区」に指定すると決定。「生態環境の保護」のため法執行を強化すると主張している。マルコス氏はEASの席上、同礁は長年にわたりフィリピンの一部で、主権と管轄権を持つと指摘し、「このような決定に強く抗議する」と訴えた。
議長国マレーシアのアンワル首相は、南シナ海の問題はASEAN内か、ASEANとパートナーの間で解決されるべきだと強調。一方で、「状況はまだコントロールされていると認識している」と述べた。
中国からは李強首相が出席した。日米首脳は、日本での2国間会談のためいずれも不在だった。
ASEANプラス3(日中韓)首脳会議も27日に開かれた。李氏は米国を念頭に、「あらゆる形式の保護主義」への反対を表明し、自由貿易体制の堅持を呼び掛けた。高市早苗首相の代理で出席した茂木敏充外相は「自由で開かれたインド太平洋」を推進すると語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕27日、クアラルンプールで東アジアサミット(EAS)に臨むフィリピンのマルコス大統領(AFP時事)
2025年10月27日 21時06分