所得格差、高齢化で過去最大=再分配後は横ばい傾向―厚労省



厚生労働省は23日、所得格差を表す代表的な指標「ジニ係数」について、2023年の調査結果を公表した。公的年金などの社会保障給付を含まない当初所得(世帯単位)の係数は0.5855で、現役世代に比べて所得が少ない高齢者世帯の増加に伴い過去最大となった。当初所得から税金や社会保険料を控除し、社会保障給付を加えた再分配後の係数は0.3825で、1999年以降、横ばいで推移している。

ジニ係数は0~1の間の数値で示し、1に近いほど格差が大きい。調査は1962年以降おおむね3年ごとに実施。今回は23年7~8月に7430世帯を対象に行い、回収率は40.4%だった。前回はコロナ禍の影響で1年遅れの21年に実施した。

当初所得のジニ係数は前回比0.0155ポイントの増。再分配後は0.0012ポイント増加した。再分配による改善度は1.6ポイント増の34.7%となり、同省は「社会保障・税の再分配機能に一定の効果があった」と評価した。

1世帯当たりの平均当初所得は384万8000円、再分配後の所得は467万7000円だった。

【時事通信社】 〔写真説明〕厚生労働省=東京都千代田区

2025年12月23日 18時38分


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