
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党との関係を長年追及し、安倍晋三元首相銃撃事件の公判傍聴を続けているジャーナリストの鈴木エイトさんに、裁判をどう見たか聞いた。
―公判での山上徹也被告の印象は。
自分の感情を言語化するのに時間がかかると思った。彼が言いたかったことや、言うべきことを全て法廷で供述できたのかというと、少し違う感じがした。
―なぜ安倍氏を狙ったかについて、どのように理解したか。
「本筋ではない」という言い方をしていたが、「危機感」「失望」「嫌悪感」「敵意」など、安倍さんでなければならなかった必然性が言葉の端々には出ていた。安倍さん個人への思いはすごくあったのかなと思う。
―安倍氏の妻昭恵さんが法廷に出席したが、被告に質問する場面はなかった。
被告が「本筋ではない」と発言したのを聞いて、質問する意欲を失ったのではないか。(安倍氏が教団関連団体に送った)肝心のビデオメッセージを遺族がどう受け止め、被告はどう思ったか、やりとりがなかったのは残念だった。
―教団と安倍氏との関係について、裁判に出された証拠をどう思ったか。
宗教的虐待がいかにひどかったかは、十分過ぎるほど伝わったが、なぜ安倍氏を狙ったのかは、うまく裁判員に伝わらなかったのではないかと思う。
―事件後、教団に解散命令が出された。
本来は、このような事件が起こる前に解散命令請求をしなければならなかったし、宗教2世の問題が社会に知られ、行政が対応しなければならなかった。それがなかったから、こういう事件に至ったという見方をしなければいけない。なぜ事件が起きたか、もっと検証が必要だ。
【時事通信社】
〔写真説明〕鈴木エイトさん(本人提供)
2026年01月19日 07時06分