新幹線施設、貸付料増額を検討=建設や大規模改修に対応―国交省



国土交通省は、整備新幹線の線路やトンネルなどの施設をJRに貸し出す制度で、「貸付料」の増額を検討している。新規建設の財源の一つと位置付けられており、計画路線の整備を着実に進めるとともに、老朽化が進む施設の大規模改修に対応する狙いがある。今夏にも結論をまとめる方針だが、負担増を警戒するJR各社は反発している。

1973年に決定された整備計画に基づく5路線が「整備新幹線」と呼ばれ、貸付料徴収の対象となっている。施設を建設・保有する独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」は、30年間の貸付期間内に見込まれるJRの受益の範囲内で貸付料を算定。期間中に毎年定額で徴収するが、31年目以降の扱いは決まっていない。整備新幹線として初めて開業した北陸新幹線(高崎―長野)が、2027年9月末で徴収開始から30年となるため、国交省が対応を検討している。

国交省は25年11月に有識者委員会を設置。貸付料の徴収期間や算定方法を論点に掲げた。整備新幹線のうち、北海道(新函館北斗―札幌)、北陸(敦賀―新大阪)、西九州(新鳥栖―武雄温泉)が未完成で、確実な財源確保が欠かせない。また、貸付期間を30年と設定したのは施設の耐用年数を踏まえたためで、今後は安全確保のため大規模改修が避けられない。

これに関して、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は、JRが新幹線開業に伴って不動産をはじめとした関連収入を増やしているなどとして、貸付料の増額を提案。国交省幹部は、増額する場合でもJRの経営に影響がない水準にとどまるとの見方を示す。

これに対し、JRは反発を強めている。北陸新幹線(高崎―長野)を営業するJR東日本は31年目以降の貸付料について、現行額を上限とすることをかつて国と確認したと指摘。JR西日本の関係者は「不動産収入も利用客増加も企業努力の結果だ」と反論している。

【時事通信社】

2026年01月25日 07時02分

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