死者出るも凶行止まらず=合同本部設置のきっかけに―「青葉で立件を」捜査力結集



2024年に首都圏で相次いだ一連の強盗事件は、残忍さを増しながら連続発生し、横浜市青葉区で死者が出てもなお凶行は止まらなかった。「必ず青葉で立件を」。4都県警は合同捜査本部を設置して捜査力を結集。1年以上に及ぶ執念の捜査で首謀者を割り出し、強盗致死容疑での再逮捕にこぎ着けた。

一連の事件は24年8月末以降に発生した。当初は凶器を持った実行役らが千葉県内の貴金属店や質店などを狙ったが、店内に入れなかったり取り押さえられたりして、ほとんど金品は奪えなかった。

その後、一般住宅が標的となり被害が多発。9月30日~10月1日には東京都国分寺市と埼玉県所沢市で住人が相次ぎ襲われた。

警視庁や各県警は実行役らを次々に逮捕。匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の疑いを強めたが、約2週間後に横浜市で住人の後藤寛治さん=当時(75)=が死亡する事件が発生。ある捜査幹部は、「ついに死者が出てしまった」と大きな衝撃を受けたと振り返る。

その翌日以降も2日連続で、千葉県白井市で70代女性らが就寝中に襲われ、市川市では重傷を負った50代女性が、ホテルに約14時間監禁される事件が発生した。凶悪化する事件に、捜査幹部の間では当時「首謀者は絶対に捕まらない自信がある」「捜査が及ばないとたかをくくっている」との見方が広まった。

危機感を強めた警察当局は10月18日、4都県警による合同捜査本部を設置。捜査会議で警視庁の親家和仁刑事部長(当時)は「安心・安全を取り戻すには、大本を一掃する必要がある」として、首謀者の逮捕と全容解明を誓った。

捜査本部には強盗や殺人事件を扱う捜査1課のほか、組織犯罪やサイバー犯罪、財務捜査などさまざまな分野にたけた100人以上が結集。米当局の協力も得るなどして証拠を積み上げ、無職福地紘人容疑者(26)ら首謀者4人を特定した。

「何の罪もない人々が暴行を受け、さらわれ、殺された。他人の生活に土足で踏み込んだ責任は絶対に負わせなければいけない」。ある捜査員はそう力を込めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕連続強盗事件を受けて開かれた合同捜査本部会議=2024年10月、警視庁 〔写真説明〕福地紘人容疑者 〔写真説明〕斉藤拓哉容疑者 〔写真説明〕村上迦楼羅

容疑者 〔写真説明〕渡辺翔太容疑者

2026年02月07日 07時13分


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