京都大などの研究グループが中学生1820人を対象に、親からの暴力などと非行の関係を調査したところ、4分の1の生徒がたたかれるなどした経験があることが分かった。しつけを含む暴力の有無や家庭の経済状況が非行への関与割合と関連することも判明。研究チームは「非行を個人の問題として片付けるのではなく、社会全体の問題として把握することが求められる」としている。
国際調査の一環として2024年12月~25年1月、近畿地方にある人口50万人以上の2市の公立中5校の1~3年生を対象にタブレット端末で実施。1820人から有効回答を得た。
罰として行われた場合を含めて、平手打ちや突き飛ばすなどの暴力を受けたことがある生徒は27.4%。物でたたかれたり、強く殴られたりした生徒も14.2%いた。
過去1年間に万引きなど何らかの非行に関わった生徒は全体の4.8%だったが、いずれかの暴力を受けた生徒(計513人)に限ると割合が9.9%に上昇。暴力を受けていない生徒(計1286人)の2.8%よりも有意に高かった。また、経済的余裕がない家庭で暴力を受けた生徒(41.8%)も、余裕がある家庭で暴力を受けた生徒(26.3%)を上回った。
家庭の経済状況にかかわらず、親から暴力を受けた生徒は非行への関与率が高かった。余裕がない家庭で暴力を受けた生徒が非行に関わる割合は12.2%で最も高かった。
研究グループの岡辺健教授(犯罪社会学)は「困難を抱える家庭に対しての支援を充実させることが、結果として非行の抑制につながる」と話している。
【時事通信社】
2026年05月05日 07時22分
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