火星衛星へ、探査機打ち上げ成功=試料回収、5年で往復―「MMX」、H3搭載・JAXA



宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日午前4時41分、火星衛星探査機「MMX」を搭載したH3ロケット10号機を鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げた。約1時間11分後にMMXを火星に向かう軌道に投入し、打ち上げは成功した。H3は3機連続の成功で、成功率は80%となった。

打ち上げ後の記者会見で、MMXの責任者を務めるJAXAの川勝康弘教授は「探査機が安定した状態にあると確認した。これまでご支援いただいた方々、しっかり打ち上げていただいたロケットの皆さんに感謝している」と述べた。有田誠・H3プロジェクトマネジャーも「歴史的なMMXの第1幕をH3で開けることができて、大変うれしい」と笑顔を見せた。

MMXは、火星の第1衛星「フォボス」に接近、着陸し砂を持ち帰る探査機。火星の衛星からの試料採取、火星圏への往復航行は成功すればいずれも世界初で、火星や衛星の形成史に加えて、地球上の生命の起源解明につながる成果が期待される。

ミッションの進展に応じて不要になった部分を切り離す三つのモジュールから成り、打ち上げ時の重さは約4.5トン。約1年後に火星周回軌道に投入され、フォボスに接近する。地表の詳細観測などによって科学的観点や安全性から着陸地点を見極めた上、2029年に2回の着陸を行い10グラム以上の試料採取を目指す。

フォボス探査の後は、第2衛星「ダイモス」の接近観測も実施。地球帰還は31年の予定で、試料カプセルを投下してオーストラリアの砂漠地帯で回収する計画だ。

【時事通信社】 〔写真説明〕火星衛星探査機「MMX」を搭載したH3ロケット10号機の打ち上げ=20日未明、鹿児島県の種子島宇宙センター 〔写真説明〕打ち上げ後の記者会見を終え、笑顔で撮影に応じるJAXAの有田誠H3プロジェクトマネジャー(左から2人目)と川勝康弘教授(同3人目)ら=20日午前、鹿児島県・種子島宇宙センター

2026年10月20日 18時01分


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