日独首脳、経済安保で包括宣言へ=レアアースや防衛で協力格上げ―企業団、20超の覚書締結も



【ベルリン時事】10月下旬に初訪日するドイツのメルツ首相と高市早苗首相が28日に予定する会談に合わせて、経済安全保障などに焦点を当てた包括的な共同宣言を発表する方針であることが分かった。日独外交筋が23日、明らかにした。大国間競争の激化を背景に、日独は協力体制を格上げし、資源調達や防衛連携の枠組みを整える。

メルツ氏の訪日には、欧州航空機大手エアバスや防衛新興ヘルシングのほか、自動車や化学、保険、輸送業など約30社で構成する独企業団が同行。ドローン新興クオンタム・システムズなどが日本企業との間で20件超の覚書(MOU)を締結する予定だ。

独外交筋は取材に対し、共同宣言について「(日独)企業間の合意やMOUの『枠組み』を提供するものだ。安全保障、経済安保、防衛産業協力などを最も包括的に扱う初の宣言となる」と説明。さらに、今回の首相訪問は中国が輸出を規制しているレアアース(希土類)など重要鉱物が主要テーマになると述べた。

日独の防衛産業協力はここ数年で拡大している。2024年に自衛隊とドイツ軍が燃料や弾薬を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)に署名。川崎重工業がエアバスと軍用ドローンの開発で提携しているほか、楽天グループはヘルシングの日本展開を支援している。

高市、メルツ両首相は28日の会談で、ウクライナ紛争や中国の覇権的な動きなどを巡り意見交換する。重要鉱物の調達先の多角化や半導体供給網、人工知能(AI)など地域情勢や経済安保について協議する見通し。

メルツ氏はこれに先立ち、シンガポールでインド太平洋戦略について講演。訪日中は日独経済サミットや投資家らとの対談にも参加する。その後、韓国を訪れて「独ビジネス・アジア太平洋会議」に出席する。

【時事通信社】 〔写真説明〕ドイツのメルツ首相(左)と高市早苗首相(AFP時事)

2026年10月24日 07時04分


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