
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州議会は22日、人権や民主主義の擁護に貢献した個人や団体を表彰する2026年のサハロフ賞に、国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)とその職員を選んだと発表した。戦争犯罪などの重大犯罪を追及し、加害者の責任を問う活動を評価した。ICCは米国の制裁対象となっている。
メツォラ議長は発表に際し「今回の賞は国際法と正義を守る上でのICCの重要な活動を評価するものだ」と述べた。授賞式は12月16日に仏ストラスブールで開かれる。
ICCは声明で、裁判所と職員が制裁などにより「前例のない困難」に直面していると指摘。赤根智子所長は「恒久的な平和の礎としての国際司法の役割を認める重要なものだ」と受賞の意義を強調した。
フォンデアライエン欧州委員長もX(旧ツイッター)への投稿で受賞を歓迎。「ICCは圧力や威嚇を受けず、独立して使命を遂行できなければならない」と訴え、「欧州は赤根所長や裁判官、職員を断固支持する」と表明した。
ICCは、個人を対象にジェノサイド(集団殺害)や戦争犯罪、人道に対する罪などの捜査・訴追を担う国際司法機関。パレスチナ自治区ガザへの攻撃を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出したことなどに反発したトランプ米政権から制裁を科された。
サハロフ賞は1988年に創設され、人権分野でEUの最高の賞と位置付けられている。昨年はベラルーシとジョージアの反体制派ジャーナリスト2人が受賞。24年にはベネズエラの野党指導者マリア・マチャド氏らが選ばれ、同氏は25年のノーベル平和賞も受賞した。
【時事通信社】
〔写真説明〕国際刑事裁判所(ICC)の本部=10日、オランダ・ハーグ
2026年10月22日 20時53分