【ニューヨーク時事】米東部時間8日午前(日本時間同日午後)、世界の主要メディアやインターネット交流サイト(SNS)、英政府などのウェブサイトが一時閲覧不能になる大規模なシステム障害が発生した。ウェブサイトを短時間で表示させるサービスを手掛ける米ファストリーで障害が起きたためとみられている。同社が復旧を進めており、約1時間で多くのサイトは再開した。
メディアでは、米紙ニューヨーク・タイムズや米ブルームバーグ通信、英紙フィナンシャル・タイムズなどのサイトがつながらなくなった。米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムも閲覧できなくなった。
日本では、日経新聞や読売新聞のサイトが一時閲覧不能になった。米メディアによると、世界中で数千のウェブサイトに影響が出たという。
欧米メディアによると、英国では障害の発生により、新型コロナウイルスのワクチン接種の予約などに影響が出た可能性がある。英政府の広報官は「緊急に調査をしている」と説明した。
ファストリーは8日午前6時ごろ、同社のサービスに問題が発生しているため、調査していると明らかにした。約45分後に修正プログラムを適用したと発表。間もなく、順次ウェブサイトが復旧した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ファストリーのビクスビー最高経営責任者(CEO)は、「(ハッカーの)攻撃に関連したものではない」と述べた。
【時事通信社】
〔写真説明〕8日、閲覧不能になった英紙ガーディアンのアプリの画面
2021年06月08日 22時17分